小さな発見を探す旅 #04
#04 風の日おめでとう
「風の日おめでとう、ルー」
くまのプーさんのお話といえば
真っ先に頭に浮かぶのがこのフレーズ。
飛ばされるほどビュンビュン吹く風の日を「おめでとう」と言うなんて、プーさん、どうしたんだろう…と子供の頃は真剣に思った気がする
こんなことを思い出すのも、
今日がまさにそんな強い風の日だからだ
子が生まれてからは、雨でもない限り
こんな冬の風の日でも構わず私は散歩に出かける
ベビーカーでよく寝る彼のために。
いつもは木々や鳥を探しながら上向き加減の目線も
こんな日は埃が目に入るので、下がりがちだ
そんな目線の先で地面を見ていたら、
地面がきらきらと輝いているのに気がついた
風に吹かれて休みなく揺れる木々と葉が
光と影を美しく操っている
普段は木漏れ日がふんわりと穏やかに差し込む道で
海で揺らめく、きらきらした光をそこに見た気がした
緑の中にいながら、海の輝きを見れたのだから
確かに風の日も悪くないかもしれない
風の日は、風と木々が織りなすキラキラを楽しもう。
苦手な日に新しい楽しみができた
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column 小さな発見を探す旅
日常にはすべきことが溢れかえっていて、毎日が光の速さで過ぎ去っていく。そんな日々の中で見過ごしてしまっている”面白み"に気づけたら、忙しない日々を少し肯定できるかもしれない。このコラムはそんな日々の面白みを探す、実験的な日記です。